第19回ことば工学研究会の様子
日時: 2005年3月 5日(土)
場所: 関西大学 千里山キャンパス 百周年会館特別第一会議室
〒564-8680 吹田市山手町 3-3-35
今回は訳あって1日のみの開催となりましたが、その分、かなり充実した1日となりました。
テーマも広めにとったので、様々な表現手法について議論できたと思います。
多少、暗い画像が多いのですが、修正は加えていません。以下の絵で当日の雰囲気を楽しんで下さい。
会場入口
3/ 5 2005
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森氏による「ハイパーコミックの構想とハイパーリンク及びコマ合成の自動化」
漫画をハイパー化する構想ですが、そこに文学的要素などを盛り込んで、
インタラクティブにしようという話でした。同じ静止画ですが、
漫画とは違った効果が得られていて面白かったと思います。更に、Web であれば、
映像的要素もいくらか含めることが可能のように思えて、可能性大でした。
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角氏による「ことばから「ことばの理解を助けるアニメーション」へのメディア変換」
新聞記事などを絵本のようにして子どもに解りやすくするという研究です。
生硬な記事がうまいこと、やわらかい物語になっていたと思います。
今回は、ことばの辞書がなかったようで、
時々こどもには難しいことばも出ていたようですが、辞書の作成により、
素晴らしいシステムになると思います。
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原田氏による「形式的環境から象徴的環境へ: ``複雑さ''と``新しさ''の関連について:
単語親密度の視覚誘発脳磁図反応に対する影響の検討」
ことばに親密性があった場合と、なかった場合の脳波の違いを見せてもらいました。
更に、音楽まで発展させているようで、ことばだけでなく、音素というか、
恐らくメロディ(イントネーション?)まで親密性を拡張出来るという話になるかも知れませんね。
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進藤氏による「コーパス・シソーラスに基づいた英語形容詞の意味拡張の調査・分析」
WordNet の分類をもとにしてことばの意味の変遷を調べていました。特に、
英語の感覚形容詞にしぼり、語源にまで遡り、
メタファとの関連で時代に従った意味拡張に言及されていました。
言語間でもかなり相違があるようで、その方向の研究にも期待してしまいます。
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仲本氏による「属性の意味論と活動の文脈」
アフォーダンスの観点から意味論を展開していました。
意味とは自分が対象に働きかけることで発生するという考えです。
アフォーダンスの考え方自体、D. マーの視覚の話から、
インタフェースの話に拡張されるなど、色々味付けがなされているようですが、
言語をこの考えで俯瞰すると、言語ゲーム的観点からも面白いと思います。
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招待講演:
雨宮氏による
「言葉による表現と絵による表現の感性認知記号論的比較」
言葉による表現と絵による表現の違いを講演されました。
広告に於けるパロディ、意味の示唆から始まって、
意図的な空間表現の手法による、心理状態の表現など、非常に興味深い話でした。
更に、話の途中で見せていただいた逆遠近法の図形は撮影ではちょっとわからないかも知れませんが、
なんだか、奇妙な感覚を感じました。
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