【講演概要】

近代日本における弔と吊の使用実態 −読売新聞を対象として−

山下 真里 (九州女子大学)



「弔」と「吊」は現在、別の漢字として使用されている。 「弔」は「とむらう」の意味、「吊」は「つるす」の意味で、 これらは意味が異なっており、同じ漢字として使用されることはない。 しかし、近代の日本では同じ漢字、すなわち異体字として使用されていたようである。 それでは、この2字はいつ、どのような過程を経て、 別の漢字として使用されるに至ったのだろうか。 本発表では「弔」と「吊」の別字化の過程について明らかにする。