○矢吹 渓悟、角 薫 (公立 はこだて未来大学)
本研究では、定型発達者を対象とした自閉症者とのコミュニケーションを支援するためのシリアスゲームを開発する。 自閉症者は、会話中の言外の意味を汲み取れないことや汎化が困難という特徴があるため、 対人関係に問題を生じやすい。この解決策として、 定型発達者が自閉症者に分かりやすい話し方をすることが考えられるため、 自閉症者との会話における言外の意味を含む発言の話し方を学習するシリアスゲームを開発する。 本シリアスゲームは、実際に起きた事例を用いて自閉症者が言外の意味を汲み取れないことを疑似体験し、 その事例の解説を通してなぜ伝わらないのか、 またどうすれば伝わるのかを学習することができる。 本シリアスゲームの検証として、大学及び短大生40人を対象に評価実験を実施したところ、 特に自閉症者に普段関わりがない定型発達者に学習効果が認められた。 さらに、大学生16人を対象にキャラクタのモーションについての評価実験を行った。