砂山 渡 (広島市立大学 情報科学部)
お互いに共通の目的をもつコミュニティにおいて、 目的を達成するための次の行動を決定する作業は不可欠かつ重要な意味をもつ。 コミュニティのリーダーは、リスクを減らし、 効果を最大にする行動を決定する必要があるが、 リーダーが個人の判断で決定することが難しい場合、 コミュニティのメンバーによる議論によって次の行動が決定される。 しかし、お互いがやみくもに議論しても効果的な結論を得ることは難しいため、 限られた時間内における効率のよい議論が望まれる。
そこで本研究では、議論の各時点において、望まれる意見の性質を提示し、 各メンバーの意見を定量的に評価することで、意見の質を高め、 方向づけを明確にする環境を提供する。特に、電子掲示板を用いた議論において、 各メンバーの書き込み(意見)を評価し、次の書き込みに対する動機づけを行う。