小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
本論文において、 筆者は物語生成の物語論のための新しい研究領域を紹介する。 ここではその研究領域のことを「ポストナラトロジー」と呼ぶが、 それは機械による、 あるいは人間と機械による新規な物語論の可能性及びヴィジョンを示すということを意味している。 具体的には、最初の節で、筆者はこのポストナラトロジーとしての物語生成研究の重要性を示す。 第2節では、「物語とは何か?」という話題を、 幾つかのテーマに分けて議論する。 さらに第3節では、物語生成の歴史、特に最近の研究を説明し、 第4節で、物語生成の物語論のための基本的枠組みを提案する。 最後に、第5節において、本論文の結果と将来の方向性を示して結論とする。