【講演概要】

現代アートと知覚 ―形や色から意味の生成へー

中村 潤 (中央大学 国際経営学部), 永吉 実武 (静岡大学)



本稿では、現代アートが人に受ける知覚により、意味の生成過程を探索するものである。実験は、現代アートの中でも主に形を捉えた表現形態の作品と、色を主体にした作品に対して、感じたことをテキストにするシンプルなものである。その結果、両者では、思考プロセスに相違がみられたことを示す。そのとき、より複雑な、意見を述べるような意味の創造と、形状や色などの説明に終始してしまうパターンとが存在する。前者では、サ変名詞による効果が見受けられた。