虫明 磨毅
鑑賞過程という複雑で深いレベルの理解がようやく一部可能となっている(往住・良峯・加藤・篠田,1999)。 本稿では願望喚起と信念形成の交互作用に嫌悪感情が果たす作用を、 風刺・パラドックス的な文学作品の鑑賞過程において検討する。 また、登場人物の計画、目標・読者の感情喚起・信念などの、 下位の要素に過程を分解し交互作用を明らかにすることで、 いままで捕らえにくかった、物語の構造について考察する。