言葉で考えるコンピュータへの適用を目指し,これまで知識構成要素を言葉(概念) とする述語論理形式の知識表現法WPLと順序ソートによるその推論法について提案してきた. WPLは,自然言語文からの自動変換を想定した表現法であり, 単文,複文にかかわらず文全体をもひとつの述語式で表現する. 推論では,述語式における引数中の概念をソート付の変数あるいは定数とみなし, C.Beierle等によって提案されてきた推論規則を拡張して用いる. 本報告ではこれらをさらに拡張する.具体的には, これまでもソートとして複雑な構造の名詞句を許容してきたが,ここではさらに, その構成要素としてソート付の変数や定数だけでなく直接変数を用いることも可能とする. このため改めてソート記号を含めてWPLを定義し直すとともに,推論規則の拡張を行う.