【講演概要】

言語変換の観点から「付加情報+体言」について考える

岩垣 守彦



日本人は「付加情報+体言」をよく使う。「付加情報」が「連体節」の場合、 英語の「名詞+付加情報(関係詞節・動詞の連結態)」 と対応するかのように取り扱われる。 たとえば、「夜明けに見る夢が一番美しいといわれる」は The dreams one has at dawn, it is said, are the loveliest of all. と訳される。しかし、情報としてこれは等価関係にあるのだろうか。 この問題は、究極的には「群れを優先する」 (木屋の徳兵衛; 大山村の甚助) か「個を優先する」 (Sean O’Casey; Douglas McArthur) かという壁にぶつかると思うのであるが、 情報の変換(翻訳)という観点から、 日本語の「付加情報+体言」を考えてみる。