岩垣 守彦
日本語では助詞を使うのはまれで、普通は「ぼく 猫 好き」 のように助詞を使わない。助詞を入れるとしても「ぼくは猫が好き」 (もちろん、「ぼく 猫 好き」とは情報が異なる)であって 「ぼくは猫を好き」とは言わない。広辞苑には「故郷を恋しい」 「字を書ける」という文が例として出してあるが、普通は「故郷が恋しい」 「字が書ける」である。「ぼく 猫 好き」は文書が伝達手段の中心となって 「ぼくは猫が好き」と助詞が使われるようになったのであろうが、 日本語の「〜は―(が・・・)」には、英語の「S+V+O」に相当する 「〜は―(が・・・)」(僕は猫が好き)と、英語に変換しにくい 「〜は―(が・・・)」(象は鼻が長い)(春は曙)などが存在する。 日本語の「〜は―(が・・・)」を英語への変換の視点で分類してみる。