○五十嵐 広太、伊藤 拓哉、小方 孝 (岩手県立大学)
筆者らは統合物語生成システム (Integrated Narrative Generation System: INGS) の研究開発を行っているが、そこに深層学習の技法を導入することも予定している。 そのためのきっかけとなる試みとして、俳句生成に深層学習の技法を適用した。 筆者らの構想において俳句生成は、物語からの俳句生成、 俳句からの物語生成のように、物語生成との関わりで考えられており、 俳句生成への深層学習技術の適用は、将来様々な点で物語生成に活用し得ると考えている。 俳句は、多くの場合五・七・五の十七音から成る世界最短の定型詩であり、 その生成には単語の選択が重要な役割を果たす。 俳句の単語の選択に深層学習を利用する。
本稿では、俳句生成への深層学習の最初の予備的取り組みとして、 単語及び文字を学習単位とする深層学習の適用について紹介する。