原田 暢善 (フリッカーヘルスマネジメント株式会社 関西研究所)
加齢にともない自身を取り巻く環境の中の情報環境に対する嗜好の変化を、 適切に理解し適切な情報環境を提供して行くことは今後の高齢者社会において課題であると考えられる。 ヒトの情報環境に対する嗜好の変化は、 加齢に伴う情報に対する感受性の機能の変化の影響を受けていることが類推される。 ヒトの情報環境に対する感受性の中の、 環境から規則性および調和性などを抽出する能力である構造感受性の加齢に伴う変化に関して検討を行いたいと考えている。
ヒトを取り巻く情報環境において構成要因である形式的環境および象徴的環境が加齢に対してどのような特定を有するか、 そして、脳機能の加齢に伴う変化とどのような関連を有するかに関して検討を行いたいと考えている。 脳機能の情報処理の初期段階である感覚神経機能および後期段階である高次脳機能と、 情報環境要因として象徴性を有しない形式的環境の感受性機能および象徴性を有する象徴的環境の感受性機能の対応関係に関して検討を行いたいと考えている。