○古川 瑛美子、中村 潤 (中央大学国際経営学部)
技術進化が高度に進み従来の常識が一変した社会では、 AIやロボットなどでは代替できないとされる人間特有の想像力や閃きの重要性は増していくと考えられる。 そこで本研究では、人間社会や文明生活を飛躍的に変えるイノベーション・アイデアが生まれる思考プロセスの解明に結びつく知見を得ることを狙い、 イノベーション・アイデアが生起する過程を俳句において「名句」 と評価される俳句作品成立の過程に疑似して分析を試みた。 その結果、名句と呼ばれる作品の特徴を定量的に一定程度明らかにした。 また、創造性は必ずしも飛躍的なアイデアや技術からのみ生起するものではなく、 既存のアイデアや技術から生起するケースの方が高確率であることを示した。