【講演概要】

音象徴語は味覚表現において何を表現するために用いられるか

福島 宙輝 (慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科)



本研究では、日本酒、ワインのそれぞ味覚表現コーパスを用い、 音象徴語が味覚表現において何を表現するために用いられるかを分析する。 味覚の言語表現においては、 感覚と言語を繋ぐこのむずかしさを表す記号接地という問題が主て取り上げられる。 そこで、記号接地問題に対して、中間参照枠という概念装置を用い、 そこを経由して、さまざな表現が味覚の記述に用いられるという論点を示した。 つまり、 中間参照枠として音象徴に注目し、音象徴を参照することで、 どのように味覚表現が行われているかを明らかにする試みであった。 具体的には、ワインと日本酒の表現コーパスを作成して、 コーパスの中にみられる音象徴語がワインあるいは日本酒の何を表すのに使われているかを明らかにした。