相内 正治 (株)電通 APソリューション局 先端プラニング推進部
ブランド・パーソナリティは「ブランド・アイデンティティの規定」や 「ブランド・エクイティの測定」等ブランド・マネージメントの様々なフェイズで重要な役割を果たす場合が少なくない。 例えばD.アーカーは以下のようなブランド・パーソナリティの効用を指摘している。 1.人々がブランドをどう知覚しているかについての理解を深める、 2.ブランド・アイデンティティの差別化に貢献する、 3.コミュニケーション活動の指針となる、4.ブランド・エクイティを創造する
このようにブランド・マネジメントにおいて重要度が高いブランド・パーソナリティであるが、 カバーすべき人格特性の範囲や測定方法に関しては明確ではなく様々な見解が提示されている。 具体的にはあるブランドのパーソナリティを把握する上でいくつの人格特性を考える必要があるのか、 また人格特性には価値判断的に肯定的なもの(やさしい、有能な 等)と否定的なもの (頼りない、冷淡な 等)があるがこのような両面からブランド・パーソナリティを捉えるべきではないか等様々な疑問が生ずる。
本研究ではこのように広範で複雑なブランド・パーソナリティを構造的・統一的に理解する手法として 「ブランド・パーソナリティ構造モデル」を提案し、 このモデルがコミュニケーション戦略にどのように活用できるかを検討している。 このようなモデルを持つことで、様々なブランドのパーソナリティを共通の枠組みで把握する事が可能となるとともに、 ブランドが抱える課題も構造的に見ることが可能となる。発表内容
- ブランドパーソナリティとは
- ブランドパーソナリティの測定に関する問題
- ブランドパーソナリティ構造モデル
- このモデルでのブランドパーソナリティ測定事例
- ブランドマネジメントへの活用方法