【講演概要】

言語変化と共通語彙の形成を両立する能力 ---一般化学習の優先と同音異義語生成の抑止

◯金野 武司(北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科), 橋本 敬(北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科)



ヒト言語は,共通語彙を使った他者との意思疎通を適応価にして文化進化的に形成されてきたと考えられる.それと同時に,言語の文法的規則の獲得には言語表現の変化が伴ってきたはずである.本研究では世代間の言語伝達過程で文法的な言語が形成される計算モデルを用いて,言語変化と共通語彙形成の両立には,表現の保存よりも規則の一般化を優先する能力と同音異義語の生成を抑止する能力が重要な役割を果たすことを示唆する.