【講演概要】

日本語における感情喚起の表現をデータ化する

岩垣 守彦



「物語」が受信者に論理的・心理的納得を与えるためには「物語原型」と「原型的物語展開」に基づく 「事象(名詞+動詞)列」である必要があるが,さらに,感動的・審美的納得を与えるには, 事象列(表象)あるいは名詞(表象)から受信者が心象(形容詞)を喚起されなければならない. 言葉を使って受信者の心に感情(心象形容詞)を喚起する技巧は 「修辞(creative writing techniques)」ということが出来るが,それは,言い換えるならば, 名詞や事象を選択することで受信者の心に「統合心象」(mmod) を生成することである. その技巧には一定の形があるように思われる.文学作品から日本語の感情喚起の型を集めたいと考えている.