【講演概要】

文学の構造要素による文学の生成と評価について

岩垣 守彦 (前玉川大学教授)



文学は音・リズム・イメージなどを感覚的に「言葉に置き換える」という作者の努力を読者が評価することによって成立するものである。 その努力は、作者の無意識の論理と感覚が言葉を選択してなされるのであるが、 読者と原初的動因に起因する原初イメージと共有するために、作者の無意識が選ぶ音・リズム・ イメージは読者の原初イメージを刺激すれば、全く新しい言葉の組み合わせでも、 読者の感覚を納得させ、読者は共感し、感動して文学として評価される。 言葉のどのような組み合わせが読者に文学と評価されるか実験的に提示してみたい。